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放射線の看護師は残業なし、もしくは少ないの?

放射線の看護師は残業なし、もしくは少ないものなのか…と考えようとしましたが、ちょっと待ってください。

まず、「放射線科の看護師」という存在はかなりのレアケースですよね?

放射線科の看護師に絞ってしまうとなかなか難しいですので、放射線に関わる仕事のある診療科の看護師のお話をしましょう。

さあ、放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、となるのでしょうか!?

放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない?

放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、という方程式は本当なのかどうかについて、まずはお話しましょう。

まず、レアケースの「放射線科の看護師」は放射線技師のサポートを行うのが仕事で、放射線科は予約制&日勤帯のみですので、決められた定時内で業務を終了することがほとんどです。

そのため、放射線科所属の場合は放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、の方程式が当てはまります。

放射線科で看護師が必要になった場合、多くの病院では外来や病棟の看護師が出てきて手伝いますけどね。

放射線科の看護師として転職を希望される場合は何しろ求人そのものがほとんど無い為、看護師転職サイトに相談したほうが良いでしょう。

転職できれば、きっと残業なし、もしくは少ない勤務が待っていることでしょう。

さて、ここまでは非現実的なお話でしたが、ここからは現実的なお話をしていきましょう。

放射線科は医師と技師のみで看護師が居ない事が多いですが、もちろん他の診療科の病棟や外来と連携し合って動いていますよね?

放射線検査や放射線治療、また手術など、放射線科の助け無しでは成り立たない業務を多く抱える科に勤務する看護師は、放射線との関わりも必然的に深くなります。

具体的に放射線の仕事に多く関わる診療科としては、消化器科や循環器科、脳神経外科、血液内科などが挙げられますね。

他の診療科でも放射線を利用した検査や治療を行いますが、それを言ってしまうとほぼ全ての科になってしまうので、今回はこれら放射線との関わりの深い科の事をイメージしながらお話を進めていきましょう。

まず、レントゲンやCT、MRI、アンギオグラフィー、超音波検査などの検査が必要な場合、日勤帯に予約を入れて病棟から患者さんを連れて行き、終わったら連絡を受けて迎えに行くのが放射線科と病棟看護師との関わりですね。

外来看護師の場合、患者さんを放射線科まで連れて行く事もありますが、基本的には患者さんに自力で放射線科まで行ってもらうため特にすることはありません。

また、血管造影が必要なステント治療やバルン治療など、インターベンション系の手術を行う場合も、緊急でない限り日勤帯に行い、大体時間内に終了します。

ですから放射線に関わる仕事が多い科の看護師だからといって「残業が多い」とは考えにくく、他の科同様、夜間の緊急手術の場合や手術が予想以上に難航して長引いた場合のみ、残業が発生する可能性があるというわけです。

この点から言うと、放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、という方程式は正しくありませんね。

放射線に関わるかどうかは残業に関係なく、所属している科の事情に残業が左右されるという訳です。

では次に、実際に放射線に多く関わる科に転職して失敗してしまった例をご紹介しましょう。

放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、と思って転職した失敗例

放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、の方程式は正しくない、と書いたところで実際の失敗談をご紹介します。

失敗例を知る事で、より間違いのない転職が出来ますからね。

放射線科の看護師として転職したかった30代看護師

私は、以前から放射線を利用した治療法全般に興味があり、放射線に関わる仕事、理想としては放射線科付けの看護師になりたいという夢を持っていました。

大学病院付属の看護学校を卒業して、そのままエスカレーター式に外科外来→呼吸器科病棟で勤務していた私は、お礼奉公が終わったら放射線にもっと関われる職場に転職しようと考えていたのです。

放射線に関わる仕事は残業なし、もしくは少ないと聞いていたのでそれも放射線関係を目指そうとした大きな理由の一つでしたね。

私は他の看護師と比べて体力のあるほうではないので、残業なし、もしくは少ない勤務というのはとてもありがたいと考えました。

20代も後半になり、お礼奉公も終わり、地元にUターンすることになった私は、ついに放射線に関わる看護師の仕事を探すことになりました。

今から思えば転職サイトを利用しなかったのが間違いだったのですが、このときは地元で一番規模の大きい公立病院に直接問い合わせてそのまま面接、となりました。

面接の時に放射線科で働きたい旨を説明したところ、「放射線科の看護師は定員2名だから今は無理だけど、将来的に配属を考える」とのことだった為転職を決意。

呼吸器科病棟の経験を評価され、またもや呼吸器科病棟に配属になりました。

ここでの仕事はバイタルチェックや点滴、その他身の回りのお世話(食事介助、入浴介助、清拭、排泄介助、移動移行介助、ADL維持の為の看護など)がほとんどで、放射線とはほとんど縁がありません。

しかも、残業なし、もしくは少ない仕事が良かったのに人手不足から残業が多く、残業なし、もしくは少ないとは到底言えない環境でした。

でも、いつかは放射線科、それかもっと放射線と関われる科に異動出来るから…と、目の前の仕事をしっかりとこなすことに集中してきました。

…それから10年。30代後半を迎えた私は異動はしたものの、相変わらず放射線とは程遠い精神科病棟に勤務しています。ここもまた、残業なし、もしくは少ない病棟ではありません。

今になって思うことは二つあります。

「放射線科での勤務や放射線に関わる仕事がしたいなら、放射線に関わる認定資格を取ったり、最初から放射線技師の資格を目指していれば良かった…。」

「残業なし、もしくは少ない職場というのは、なにも放射線科や放射線と多く関わる科じゃなくてもあるんじゃないの?」

後悔先に立たずですね。今の私は、おとなしくこのまま勤め続けていこうと思っています。

それじゃあ放射線に関わる看護師は結局残業が多いの?

放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、という方程式は、それでは結局のところ成り立つのでしょうか?

実際には、放射線に関わる看護師だからと言って残業なし、もしくは少ないということはありません。

しかし逆に、放射線に関わる看護師だから残業が多い、というわけでもありません。

じゃあ結局なんなの?あなたはそう思われたと思います。

そうなんです、放射線+看護師=残業なし、もしくは少ない、という方程式は否定も肯定もされないのです。

つまり、放射線に看護師が関わったからといって、それは他の雑多な業務と同じであって残業の有り無しには関係しないのです。

ですから、「放射線に関わる仕事がしたいんだ!」という方以外は放射線に関わる仕事を探す必要は無いですし、むしろ「残業なし、もしくは少ない仕事がしたい」という思いのほうが強い方にはもっとオススメの診療科、職場は沢山あります。

ちょっと混乱してしまいましたか?

看護師転職サイトに相談されれば、あなたの中での「転職先への希望の優先度」をハッキリさせて貰えると思います。

その上で、一度仕切り直して考えてみては、いかがでしょうか?

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執筆者情報

株式会社ドリームウェイ看護師ノー残業倶楽部 編集部

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